ICT機器の導入で飼養管理技術のレベルアップが可能に

【和牛繁殖】鈴木啓二 様/北海道寿都郡

@MOWMENT(アットモーメント)について

― 導入したきっかけは何ですか

鈴木さん 肉牛ジャーナルの広告をみて初めて知って。よく読んだら仔牛専用のものがあるんだと。
それでメールで問い合わせたら、すぐにどうですかと返事が来て。
帯広営業所の担当に繋いでもらって、導入まで話がとんとん進みましたね。

 

― 仔牛に関する悩みや課題があったのでしょうか?

鈴木さん 仔牛の治療が少し多いと感じていて。見つけるタイミングが遅く、治らずに引きずる牛もいたし、死廃事故になるのが続いてしまっていました。それで子牛の体調管理ができる、活動量が落ちたときに通知が来て知らせてくれるということで、このアットモーメントを使えば早めの治療ができるのではないかと思って興味をもったんですよね。

 

― どのように活用されていますか?

鈴木さん 装着期間は早くて生後3日くらいから、牛舎移動する4ヶ月齢までです。その間、1か月ちょっとはハッチで飼い、そのあと群にして飼養します。
基本は、危険アラートの通知が来た牛しか見ません。全頭グラフを見てしまうと、全頭気になっちゃうから。
全頭のグラフを見て、活動量が落ちてる牛をピックアップして、自分で何かしらの処置をしたり獣医さん呼んだり…となると、うちの場合はかなりの頭数になってしまうので。
あとは、ある程度仔牛の体力に任せるっていう意識もあるので全頭は見ないようにしています。
アラートが出るほどの活動量がかなり低い牛はチェックして、必要な処置を行います。それでもあまり良くならなかったらすぐに獣医さんを呼びます。

 

― 導入してから、どのような効果がありましたか?

鈴木さん 獣医さんにかかる頭数、重症化する頭数が減ったのは実感しています。
アラート通知が来て、獣医さんに見せてから早い仔牛は3日で治療が終わるようになりました。長くても5日です。
これまでは不調の発見が遅かったためか1週間~10日間継続治療していたので、かなり短縮しました。
あとは自分でとりあえず行う1回の処置で症状が良くなるので、獣医さんを呼ぶ回数が減りました。早期対応ができているので非常に助かっています。

 

今後の目標

― 将来的には何頭目指しますか?

鈴木さん 今で繁殖頭数90ちょっとなんですけど、まずは100頭を目指しています。なかなか100っていう大台が難しい。
100頭をキープできるくらいになったら良いなと思います。

 

― この頭数をほぼおひとりで見ていてすごいと思います。大変ではないですか?

鈴木さん 
そうでもないですよ。繁殖は全部俺が見てるけど、畑は弟がいるので任せています。
分娩から授精、子牛の治療と、牛は全部俺がやってるけど、全然苦じゃないですね。それもICT機器があるから見れている。まだ見れると思います。導入して良かったですね。

 

最後に・・・

鈴木さん 牛を見るのも経験だから。1回で覚えるわけじゃないからね。何回も失敗して失敗して上達していく。俺だって20何年もやってて何頭廃用になった牛を見てきたか分からない。やっとこういうものに巡り合えたという感じ。10代とか20代にこういう機械があったらもっと良かったのにと思います。
アットモーメントを使いながら牛と向き合っていれば、牛を見る目を習得する期間の短縮が可能だと思います。
うちらの年代はこういうものに頼っていかないといけない時代なんじゃないでしょうか。

 

<取材先情報>
 
北海道寿都郡黒松内
鈴木啓二 様
和牛繁殖
総頭数170頭
うち、母牛90頭

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